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2009年10月 4日 (日)

忙しいのは、よいことか!?

定時退社時刻をとうに過ぎ、残業を終えて駅へと向かいながらの、部下との会話。

「こんだけ忙しいってことは、仕事があるってことだから、会社にとってはよいことですよね」

「んっ?! それはどうかな。『忙しい』からってそれが会社にとってよいこととは限らないよ」

「なんでですか? 安い給料でこんだけ働かして儲からないんだとしたら、それは会社が間抜けなんですよ。仕事がこれだけあるから忙しいんであって、よいことですよ会社にしてみれば」

「いや違う。『忙しい』のは会社にとってはよくないはずなんだ。
 ちょっと言い直すと『忙しいままでいることは会社にとってはよくない』んだよ」

「何云ってんすか! 忙しいから金が入ってくるんじゃないっすか!?」

「つまりだ。『忙しいまま』でなく、『忙しい』なら(いま本社のITセンターが必死で導入進めてるように)システム化して、効率化を図って…と、いわゆる改善を行って『忙しい』のをルーチン化して吸収してかなくちゃならないんだよ」

「えっ? じゃあ今の仕事量が『ふつう』になるってことっすか?」

「定時間内に収まるよう効率化が進めば、な」

「そりゃ現場のわれわれにとってもいいことだけど…。でもこなさなければならない量やお客さんの数はいままでより増えちゃうじゃないですか。」

「いや、そうして効率化して『忙しい』のを解消して、その上にまた新しい仕事持ってくる訳だ」

「ええっ! じゃあいつまで経っても現場は『忙しい』ままじゃないっすかっ!!」

「そうなんだよ。『忙しい』のを解消して→新たに仕事作って→それで『忙しく』なったら→更に効率化を図って…ってのを繰り返してく。以前よりも『よりよいやり方』で。よく聞くだろ『スパイラルアップ』ってことば」

「キリがないっ!それじゃまるっきりバカじゃないっすかっ!俺達って」

「うーん、でもな、思いっきり単純に云っちゃうと、それがいわゆる資本主義ってやつなんだよ」

「拡大再生産?! どこまで行きゃ気がすむんですかっ!」

「そうだな…でもこの社会で生きてく以上、その『空しさ』みたいな思いを抱えて、それでも仕事してかなくちゃならないんだよ…いやいままでは少なくともそうだったんだ。『アホらしい』『矛盾してる』…みんな内心そう気づいてるんだよ。でもそう云ってたらオマンマ食い上げだ、だから…って、あえてそれを問わずに続けてきたんだよ」

「……でも人間生身ですよ。限界あるし、それにどんどんでかくなっていく一方じゃ周囲にだって影響あるじゃないですか」

「そう、社会もやっと気づきはじめたんだよね、永遠に成長し続けるなんて嘘だって」

「そうか。環境問題も、最近よく聞くロハスってことばも、そういうことか…。でもそう考えると、うちの会社のやり方はいまだ旧態依然としてんじゃないっすか」

「かもしれない。けどね、一度にぜんぶを変えることなんてできないよ。われわれにできることは、改善は進めるけど現場側の資源にも限界があって、それを見極めながら営業進めてく必要がありますよ、このままだとどっかで無理が来ますよ、と『上』に対してきちん訴えてかなくちゃならない」

「わかってんすかね、うちの『上』の人たちは…」

……もう「部下を指導する」とか昔ながらの「リーダーシップ」なんて通用しない時代。こうやってお互いの考えを口にしあって、試行錯誤しながら、なんとか進んでく方向を手探りしてくしかない。上司とか威張ったところで「正解」なんて持ってないんだから。

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