鼻歌じゃない歌
ちゃんと歌を書こうと思う。いやいつも思っている。思ってはいるが、だいたいが、適当に思い浮かんだままの鼻歌どまり。
ミューズの歌が
聞こえるくらい
耳の奥
こころの底に至らないと
歌は詠えない
こころの底に
沈む
こころの奥底に
潜ってゆく
その覚悟
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ちゃんと歌を書こうと思う。いやいつも思っている。思ってはいるが、だいたいが、適当に思い浮かんだままの鼻歌どまり。
ミューズの歌が
聞こえるくらい
耳の奥
こころの底に至らないと
歌は詠えない
こころの底に
沈む
こころの奥底に
潜ってゆく
その覚悟
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「歌はかくあるべし!」との思いを抱くことのできる者は、ある意味幸せであろう。しかし、その思いは、歌詠みすべてにあてはまるわけではない。
おなじ思いを共有できうる者もいるではあろう、が、ある者はそれと異なる思いの下に詠み、また別の者はそのような思いとは全く関係なしに淡々と詠み、また別の者は「歌とはなんぞや」と日々問い続け苦悶の只中で詠む。
「かくあるべし」とする者の歌は「強い」。ともすればその強さ故、思いを共にしない者の歌を「弱い」立場へと追い込む。歌詠みがしてはならないこと。
歌ってはならない
歌などない
たとえ鼻歌でも
でたらめでも
偽りのことばであっても
思いに正解がないように、歌にも唯一の正解はない。理想的な方法論も公式もない。それぞれが異なる思いを胸に、「もっとよい歌を、更によい歌を」と詠み続けてゆくしかない。
もし、異なる思いを抱きながら、歌を通じて、互いに刺激しあい、切磋琢磨できるのであれば、五行歌とは表現者にとっての、より理想に近い鍛練場となる、ぜひそうあってほしい。
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あくまでも「わたしにとって」とお断りしておくけど、歌を書く/書ける為の条件があるとすれば「あるレベルの精神状態」をとりあえず挙げる。どういうことか。
物事が順調に運んで順風満帆な状態、高揚してて、いわゆる「アッパー」な状態が続くと、調子づいて書きまくるが、浮っついた、しまりのない歌ばかりになってしまう。反対に、仕事が忙しかったりで疲れて衰弱してると、今度は萎縮して、まるっきり書けなくなってしまう。
つまらない歌を
いくつも書くくらいなら
書けないままで
鬱々としているほうが
まだましか
結局は平常心、というかバランスの取れた精神状態であること。ここまでは、みんなおなじようなものかもしれない。その先が肝で。
わたしの場合、自分に対してどれだけ鋭く突っ込めるかが、歌の良し悪しを左右する。とはいえ、本気でノックアウトしても(されても)意味ないし、スパーリング程度じゃ変に動じないし、と、これまた厄介な訳。ここでもバランスが必要で、強烈なフィニッシュを決めるでなく、かといって手を抜きすぎることもなく、じわじわ効くボディブローでねちねちと攻める(攻められる)のが有効だったりする。
体調の悪いときに、打ち所が悪かったりすると致命傷になりかねないし、あまりに調子がよすぎてもB級アクション映画並みに退屈してしまう。
自分で自分を
攻めるには
自分をいかに知り
手加減しながらも
本気になれるか
ほんとうは
自殺志願だったりして
自虐趣味は
タナトスの
上手な嘘
しかし、これってSなのか/Mなのか、どっちなんだろう。
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忙しすぎて…ってのが言い訳として通用するのも限度があるよなあ。ここまで書けないとなると、却って開き直れるはずなんだが。
溢れ出る
涙のように
止め処なく
尽きることなく
流れ出る歌
才能ということばが重く感じられる日々。
http://www.youtube.com/watch?v=l89xJPi2U_Q&feature=related
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仕事のことで頭いっぱいで、ぼーっとなにもせずに過ごす時間が取れない。利益創出とか原価削減とか、しかめっ面でそんなことばっかり考えて、もっともらしい語彙を操り、それらしい口調で主張し、余計なことは喋らないでいる。おかげで歌が書けなくなった。
歌は
むこうから
やってくる
静かに
待つしかない
「書こう」とか「もっとたくさん」とか、意欲や計算ずくで生産性を上げる類のものではない。そう、歌を書くという行為は「仕事」ではないのだ。
なにもしない
なにもない
欲や思惑から
もっとも遠いところに
歌は産まれる
こどもを産み育てるのが仕事ではないように。毎日ごはんをつくるのが仕事ではないように。夜、寝相の悪い娘に毛布をかけるのが仕事ではないように。
仕事をする人たちの目には、「無意味」「無益」としか映らないかもしれないが。それは命を保ち、命をつないでゆく為に欠かすことのできない大切な人間の営みのひとつなんだ。ことばを紡ぎ、想いを伝え、受け継いでゆく、人間が獲得した種の保存手段のひとつなんだ。
寝顔に
キスするように
なにも考えず
ふつうに自然に
歌を詠いたい
……ああそうだった。昨日書いた『胸の奥』の歌、こっちの歌のほうがよいかも。
わたしの
ハートは
わたしの
真ん中にある
わたしの中心
忙しいと、頭の中が考え事でいっぱいだと、歌はやってこない。もしくは通り過ぎてしまう。行ってしまう前に書きとめないと。わたしという命がかろうじて手に入れたものを、あなたに伝えるために。
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今更ながら、青臭いことを言うようだが、それを承知で、わたしの歌に対する態度を書き記しておこう。
JAZZやクラシックに
あるように
五行歌の
スタンダードを
めざしている
ので、シンプルあるいは一見陳腐な比喩も、幼稚でありふれた語彙も、すべてはその為にある。
人々の
耳に残ってこそ
記憶に
残ってこその
スタンダード
人並み外れた発想も奇矯な暗喩も必要ない。人々に理解されてこそスタンダード足り得る。
http://www.youtube.com/watch?v=nJ226kQJiHY&NR=1
モーツァルトを! サッチモを! 届かずとも腕を伸ばせ! つまりはそういうことである。
歌は歳をとらないし
引っ越して
遠くへ行くこともない
いつでもあなたと
共にある
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